新しい音が生まれ続けて35年 大阪

土曜日 大阪での舞台にいらしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
たくさんの驚きが溢れた、素敵な舞台でした。

前の記事にも書いたように、現代作品(特に新作)は、なかなか演奏する機会は少なかったのですが、この度演奏した『まぼろしの森の扉』の作曲者 熊代七恵さんと親交が深かった柿木原さんに声をかけて頂き、ご縁ができたのでした。

曲に込められた、たくさんの格好良いリズム感とか、本当にきれいな主旋律を、どうやったら充実の躍動感と音で発信できるのかを考えながら、いつになく、別種の緊張感を味わっていました。

でも、ソプラノ音域を担う、柿木原さんの1箏のキラキラと、日吉さんの奏でる力強い十七絃。二人の間で、「瞬間の思い」を精一杯込めることができたように思います。

そして、次々に閉鎖してしまっている東京のホールには、本当に良い響きのところがたくさん在ったのですが…。今回は、「懐かしいようなホールの響き」にも出会えたような気がしました。

出番は二番目だったため、後半の演目のほとんどを観賞することができました。音の受け渡し、掛け合い、和音のチョイス、迫力、美しさ、懐かしさ…。作曲者によってこんなにも違うのかと、どの演目でも、驚きながら聴き入りました。

聞けば、この会は、毎年この時期に開催されているとのこと。毎年、作曲を発表されている方が、たくさんおられるようです。箏や尺八の新しい音が、毎年冬に大阪で生み出されている。そんな演奏会があるって、本当にすごいことですよね。私もたくさんの刺激を頂きました。

改めて、お世話になった熊代さんとご家族の皆さん、柿木原さん、そして日吉さんはじめ、皆様に感謝いたします。ありがとうございました!!  こころね