思いをかなえて ドン デン シャン
前に前に振り返ってまいりましょうか…。今日は、大阪と姫路での舞台のお話です。
今回はちょっと、いやかなり、長いです!汗
大阪での新進と花形による舞踊・邦楽鑑賞会と、姫路での秋桜コンサートでは、古曲の『尾上の松』を演奏致しました。
日吉章吾さんが箏で私が三絃。ご存知の方も多いと思いますが、『尾上の松』は、
大体の場合、箏・三絃・尺八の、いわゆる三曲形式で演奏することが多いのですが、
今回、この二つの舞台では、二人だけでの合奏でした。非常に珍しいかもしれません。
尺八は持続音ですから、絃楽器の余韻は自然に埋められますが、今回は「間」が
いっぱい生まれる、そう、丸裸状態になるシーンが度々訪れて、私は、どちらの
舞台でも、とっても緊張していました。でも、その緊張感があったからでしょうか、
時には互いの響きに解け合わせてみたり、時にはバトル(?)をしてみたり、
楽しんで演奏することができました。そして、歌についても、今まで以上に、足を
止めて、じっくり取り組むことができたのも、ほんの少し、成果に結びつけられた、
かもしれないと思っています。そして、中七日をおいて、同じ演目を舞台にかける
ことができた、そのご縁にも、とても感謝しています。
大阪では、懐かしの再会もありました。10年以上前、西川千麗先生の舞踊を観に伺った折にご縁のあった中川佳代子さん。
第一声は、「大きくなったねぇ」でした。嬉しい瞬間でした。
そして…。姫路といえば…。そうなんです、ずうっと行きたくてしかたがなかった播磨の国。
利根英法君から繋がっていた、植木高子先生社中の皆さんとの再会。増田厚司さん、
小田誠さん、田辺頌山先生、水野利彦先生、野村倫子先生…。そうそう、12年前の
夏には、皆さんと一緒に北海道にも行きました。あの時も、そして今回も、打ち上げでは
大いに盛り上がり、倫子先生、頌山先生とは、なんと明け方近くまで、杯を
交わしてしまいました。「ご一緒して下さって、ありがとうございましたm(__)m」
さて…、会の翌日は半分二日酔い?でしたが、午前は、なんと長崎と京都から応援に
駆けつけて下さった下田積山先生のご家族と一緒に、洗い立てのシーツのように(大げさ?)白くなった
という姫路城の下をぐるり。写真もぱちり。お見送りの後、
当然、私は、英法の故郷 相生へ向かいました。姫路も相生も、私には三年ぶりでしたから。
駅へ着くと、「待ってたでー」と利根母。懐かしの相生駅を感じながら、
英法の実家へ着くと、待ちかねたおじい・おばあ。やっぱり、こうして会えるのは、
本当嬉しいことです。改めて、英法にも、「ただいま」の気持で手を合わせて…。
そうか!と、持っていた三絃を組み立てて、もう一度『尾上の松』を、
今度は独奏で演奏しました。すべての歌を歌い…、二人から注がれる視線。確かに私にもわかりました。
「久しぶりに、こんな生の音、聴かしてもろたでー。ほんまにありがとうなぁ。」って。
ずっと思いを募らせて、やっと来れた相生。この時ほど、
ご縁に感謝した瞬間はなかったです。
利根母、そして利根父。もちろん英法君のご両親であることには変わりありません。でも、今はそれ以上に、利根コンクールと利根基金、二つの大きなプロジェクトを先頭で引っ張る、偉大な存在。私の心にはそう映っています。
「ドン デン シャンとくりゃ 皆出てこいこい…」
ペーロン祭りの音が相生に響けば夏はすぐそこ。
今回も、本当にいい旅でした。 おおきに!!! こころね
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