夢から目覚めた寂しさのように~初リサイタルを終えて~

リサイタルが終わり、三日が経ちました。

日曜日、ふっと目覚めると、とてつもない寂しさに襲われてしまって、
「その時 初めて」というわけでは決してないのですが、
「ああ、自分は、この度、本当に大変なことをさせて頂いたのだな」
と、いまさらのように思ったのでした。

改めて、土曜日の初リサイタルは、本当に、夢のような時間でした。

数年来、思い続けていた紀尾井ホールで、
師匠の金津千重子先生と『水の変態』を演奏でき、
善養寺惠介先生の透き通るような尺八の音の横で『春の夜』を演奏し、
朗読ミュージカルでご縁があった中條秀子さんの、暖かなお声に背中を押していただき、
古典の代表曲『みだれ』と『御山獅子』の響きの中に、自身の心を委ね、

南は長崎、北は仙台から…、本当にたくさんのお客様に、足を運んで頂き、
何より、舞台裏から表まで、必死に走り回りながら、
会を支えて下さった皆さんがおられて…、

その中で、自分は、無我夢中で、曲の世界のことだけを考え、
一曲一曲に向かうことができました。

昔と今と、違うことを、あえて挙げるなら、
「舞い上がり過ぎることなく、演奏に向かえた」ということでしょうか…。

真剣に、立ち止まりながら向かったからこそ得られた課題に向かって、
ちょっと休んだら、また頑張りたいと思います。

なんだか、もっと一杯書きたいような気はすれど、
いつもよりも大きな空っぽがまだ続いているので、
これ以上は、出てきません(苦笑)。

一つだけ、残念で、本当に申し訳ないことがあります。
それは、せっかく予定を空けて下さったにもかかわらず、
お聴きになれなかった方が、何名かおられたということです。

次回は、反省を生かして、もっと良い形で、
お知らせできるように、つとめたいと思っています。

改めて、本当にありがとうございました!!!