これほどまでに、迫力のある古典の舞台は、もしかすると、なかなかないかもしれません。
親友のお父様であり、十年以上にわたってご縁をいただいている尺八の田嶋直士先生には、共演させていただくたび、音に向き合うためのいくつものヒントをいただいたり、叱咤激励と言う名のハッパをかけていただいたりしています。
一方、お三絃の藤本昭子先生とは、ご縁をいただいてまだ2年ほどですが、先生主催の地唄ライブのたび、これ以上ない緊張感の中で、私は箏を弾かせていただいてきました。それだけでも身の縮むような思いだったのですが…。
今回の演目にある「越後獅子」は、お二人の大先生...